うつ病の人に対しての接し方これは禁句?職場での注意点
うつ病を訴える人が、また最近増えてきたような気がします。
でも、反対にうつ病であることさえ、本人は気づかずに頑張っている人も多いですね。
そしてうつ病だと、認めたくない人も…。
私もその一人でした。
体調不良であっても仕事がある。
ある程度年齢がいっていて、会社勤めが長ければ、それなりの責任ある地位に就いていることでしょう。
なので、仕事を休みたくても、休むことができない。
自分がいなければ、仕事が回らない。
そう思って一生懸命、仕事をしている人も多いのではないでしょうか。
実際は、結局、歯車のひとつでしかないのですけれどね…。
うつ病の人との上手な接し方
あなたが勤めている会社にも、うつ病の人はいないでしょうか?
または、いたことがあったときは、ないでしょうか…。
まさにいま、うつ病を治療しながら仕事に来ている方。
病院治療を終えて、やっと職場復帰した方。
うつ病の人と接するのは、なかなか難しいと思ってたりしませんか?
そうですね。
うつ病って、確かに難しいかもしれません。
外傷がないだけに、その人の症状がどれほどなのか、外見からは想像も付きません。
また、その日によっても気分の変動はあります。
日内変動と言って、1日24時間の中でも、特に朝方が一番調子が悪く、夕方から夜にかけて調子が戻ってくる感じでしょうか…。
なので、良く誤解されます。
怠け病だなどと、揶揄されることも多いです。
本人は、一生懸命やっているんですけれどね…。
うつ病の人への言葉かけ
それに、声かけも吟味して、行わないといけません。
よくご存じだと思いますが、うつ病を患っている人に対して、「頑張れ!」と言う言葉は、禁句と言われています。
また、反対にただ見守っているだけなのに、無視をされていると思われると、辛いものがありますし…。
と、いろいろと悩む部分が多いかもしれません。
こういう面を見ていくと、うつ病の人よりも、周りが気を遣う場面が多くあるのかもしれませんね。
でも、あまりにも気を遣いすぎると、自分が疲れちゃいます。
「腫れ物」という言葉があります。
まさに、そんな状態で接している方もいるのでは?
でも、うつ病を患っている人は、腫れ物ではありませんよ。
きちんと、その本人がうつ病であると言うことを、受け入れてあげて、あとは普段通りに接してあげることでしょうか?
そうすれば、自分もそんなに気を遣わなくても良いと思います。
うつ病の人への禁句とは
では、本当にうつ病の人に、頑張れと声をかけてはいけないのでしょうか?
いま、まさに本当のうつ病で苦しんでいる人には、かけられない言葉ではあります。
それは、なぜか?
うつ病になりやすい人の場合、基本的に生真面目で正義感が強くて、頑張り屋さんが多く、自分で責任を背負い込む人が多いからですね。
本人は、精一杯頑張っているんですよ。
ただ、うつ病を患う前に比べると、なんでも簡単にできていたことが、できなくなります。
本当にキツいときには、布団から出ることも出来ません。
お風呂に入るのも、歯を磨く事すら…。
そして仕事において大切な、文字を追うことも、パソコンの画面を見ることもできません。
だから、仕事上の資料や本も読めなくなりますし、パソコンやテレビを見ることもできなくなります。
私も、自分がどんどんバカになっている事が情けなくて仕方ありませんでした…。
資料も読めない、本も読めない、パソコンも開けない、文字も書けない、どんどん字が汚くなる、人とのコミュニケーションが取れなくなる、記憶が曖昧になる。
話もしたくない、食事もしたくない、起きていられない…。
本当に苦しかったです。
そんなときに、「もっと頑張れ!」は、やはり辛いです。
そのときの本人は、もう頑張れないくらい、頑張っているのですから…。
風船で例えると、パンパンの状態。
コップに水で例えると、あと一滴で溢れ出す感じでしょうか…。
あまり言葉にしたくありませんが、「死にたい」と考えることも普通にあります。
実際に、行動に移す人も多いです。
未だに、自殺者の数が増えている状況です。
毎年、年間約3万人の自殺者が出ています。
そのうち、うつ病で自殺した人は、約40%と言われています。
多いですね。
平成27年度は、総数24,025人、うち男性は、16,681人、女性は、7,344人。
月別に見ると、一番多いのは、3月と5月ですね。
この数字に関して、詳しくは、また別の記事で見ていこうと思います。
うつ病になって、重症の方は、必ず「死」と直面します。
私も、一番重かった時期には、いつも自分が居なくなればと考えていました。
いまも、たまに、そう思うときはあります。
病院に入院していると、いろんなうつ病の症状が見てとれます。
突然、大声をあげて泣き出す女性、何十冊も本をテーブルに置いて、黙々とくり返し読んでいる男性、部屋から一歩も出ようとしない男性、イライラしていつも怒っている男性、寝る時間になると壁をたたき出す男性、自傷行為の痕が手首から肩までびっしりとある女性…。
本当にたくさんの症状がありました。
私は、部屋から出られなかったくちです。
食事も食堂へは、行かずに、部屋でとってました。
人が恐かったんです…。
ずっと寝ていることが多かったです。
そんなときに、励ましの声をかけられても、心には響いてきません。
どちらかと言うと、放っておいてほしい…。
そう思うことが多かったです。
一応、一般的に言われている、うつ病患者に対しての「禁句」をいくつか挙げてみますね。
- 「頑張れ!」また、それに類した言葉
- 「元気出しなよ!」
- 「もっとキビキビ動けない?」
- 「気の持ちようだよ」
- 「しっかりしろ!」
- 「怠けるな!」
- 「だらしない!」
… etc.
まずは、うつ病であると認めてあげてください。
あなたには、簡単に出来ても、本人が以前に出来ていたとしても、うつ病という病気によって出来なくなっていることが多いです。
うつ病の人に対して叱咤激励するのは、例えば、足を骨折している人に、頑張れ、走れ!と言っているのと同じことです。
骨折している人に、走れとは言えませんよね。
出来れば、少しだけでいいです。
大目に見てあげてください。
でも、決して甘やかしてくださいと言っているのではありません。
うつ病という病気を理解して、そして認めてあげて、たまには寛容な気持ちで、ただ見守ってあげてください。
sponsored link
独り言
うつ病って、先にも書きましたが、誤解をされることも多い病気です。
でも、ホントに病気なんです。
心の病とよく言いますが、実際には、脳の問題とも言われています。
素人では、なかなか分かりやすく説明するのは、難しいですね。
うつ病と一口に言っても、いろいろな症状がありますし、呼び方もあります。
ひとつには、脳のエネルギー(精神的なエネルギーとも)が欠乏した状態です。
それによって、思考の抑制とか食欲や睡眠欲、性欲などの意欲の低下、憂うつな気分が続くなどの心理的な部分で顕著に表れます。
その他には、身体的な自覚症状が伴うことが多いです。
例を挙げると、不眠、頭痛、腰痛、背中の痛み、発汗、疲労倦怠感、便秘、体重の減少、月経異常などがあります。
大概は、精神的に不調を訴えるとともに、体の方も調子を崩していることが多いです。
このうつ病の一番の原因は、ストレスだと言われていますよね。
ストレスが溜まっているときは、体を防御しようという、体の免疫力が落ちていることが普通で、各ホルモンの働きや自律神経の働きにも影響してくるようです。
なので、先ほどの例のように、体にいろいろと不調が目立つようになるみたいです。
もし、上記に挙げたような症状が、長く続くようであれば、一度、精神科もしくは心療内科を受診してみると良いかもしれませんね。
私は昔、精神科と言うと、恐いところだと思っていました。
実際に、精神科の入院病棟では、窓に鉄の格子がありました。
私の祖母が病で入院したことがあります。
遺伝的なものも関係するのでしょうかね…。